第2回に金利が財務諸表にどのような影響を与えるのかを考えて記載しましたが、
そもそも2月16日に導入されたマイナス金利が
国全体に与える影響は何かという視点からトレードのアイデアを書いてみたいと思います。
マイナス金利の導入を決めたのは日本銀行の総裁である黒田東彦さんです。
そもそも日本銀行の役割は①発券銀行②政府の銀行③銀行の銀行の3つです。
それぞれについて簡単に説明していきます。
①発券銀行
発券銀行とは金融政策に従い紙幣の発行を行います。
紙幣は極端な話ただの紙切れのため昔は金(ゴールド)が紙幣の価値を保証していました(金本位制)。
しかし今は日本の経済規模に合わせて日本銀行が紙幣を発行しています(管理通貨制度)。
つまり金(ゴールド)が保証していたものを日本銀行が紙幣の価値を保証していることになります。
そのため紙幣を発行を極端に増やしたりすると価値が下がることになります。
例としては2013年4月に黒田バズーカと言われた金融緩和が挙げられます。
②政府の銀行
政府が受け入れる税金や国債の発行によって入ってくるお金などを預かったり
政府が支払う年金や公務員の給料の支払い、国債の利息の支払いなどを行います。
③銀行の銀行
民間の銀行(三菱東京UFJ銀行(8306)など)の預金を預かりつつ、預かった預金の一部を
民間の銀行に貸し出しています。
マイナス金利に影響があるのは②政府の銀行と③銀行の銀行です。
次の記事で②政府の銀行にどのような影響を与えるかを考えたいと思います。
ちなみに
マイナス金利が導入されることにより
国債などの債券の利率が下がるためお金を稼ぐことが難しくなります。
そのため国債よりリスクは大きいですが、
他と比べれば比較的リスクが少ないリートが買われることになります。
そのため個人年金の額は下がらないとは思いますが
リスクを取る分バブルなどがはじけた時には損失が大きくなることが考えられるため
この点はデメリットとなります。
とはいえ住宅ローンやカードローン、マイカーローン、
奨学金にかかる利率も下がることが予想できるため
大型の資金を借りやすくなるのでデメリットだけではありません。
ここらへんはマイナス金利の導入国(特に最初に導入されたデンマーク)を
参考に今後の生活に生かせていければいいかと思います。